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October 09, 2004

2004年・話題の世界新切手

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 今日から始まりました九州最大の切手展「スタンプショウはかた'04」。急きょ同展に1フレーム作品を出品することになりました。そのhtmlヴァージョンを開催初日に合わせてネット上でも一般公開することにいたします。作品構成のコンセプトは「切手で見る絵本」です。→ここをクリック

 一般的に見慣れた切手展作品とはだいぶ違います。郵趣知識がない人でも楽しめるよう一般向け作品を作る時はこんな工夫をしています。せっかくの機会ですからその概要をまとめてみましょう。

1 リーフの順番を設定しない
 左上から右に向かってページが進むように構成するのがリーフ作品の決まりです。が、そのルールを知っているのは郵趣家だけです。一般向け作品の場合は、そのことを説明するリーフを割り当てる、あるいは出品目録に明記するべきですが、まったくと言っていいほど行われていません。
 今回は出品依頼自体が直前でしたので、出品目録の手直しを要求するのも迷惑だろうと考えまして、作品の方のページ設定を基本的にやめました。つまり、どのリーフから見ても鑑賞できる、あるいは興味がないリーフは見なくてもまったく支障がない構成で「作品化」しました。展示フレームには列と段があるので1列4リーフ×4段にリーフが並べられますが、この作品に関しては展示スタイルと並び順(ページ順)はなんら関係がありません。

2 タイトルリーフではなくアイ・キャッチリーフ
 前述のようにリーフにページ順があること自体、必ずしも認識されているわけではないのですから、第1リーフをタイトルリーフにしてもきちんと見てくれる、読んでくれるとは限りません。そこで、遠くからでも人目につく目立つリーフを「アイ・キャッチリーフ」と名付けて使用しました。リーフ上では第6リーフにあたるA3判横長リーフです(上掲)。この位置に挿入したのは日本人の平均的な身長から想定される視線の高さ(床からおよそ1,550ミリの高さ)を考慮してのことです。リーフ順がないので、展覧会の主たる参観者層に応じて他の位置に設定してもおかまいなし、と考えます。
 タイトルリーフは本の表紙、アイ・キャッチリーフは1枚のポスター、そんなイメージで理解していただければけっこうです。

3 色彩の多用
 これまた一般の切手展作品では絶対にやってはいけないことですね。おおむね、私の作る展示作品は、そんな「やってはいけないこと」を「必ずやる」のが特長みたいなものですから、まあいつものことです(笑)。
 色彩には「意味」が派生します。赤色は危険とか注目、黄色なら注意など、日常生活にも暗黙の了解として色彩の意味が敷衍しています。このグラフィック作用を肯定的に展示作品に導入しています。上掲のアイ・キャッチリーフの四隅にある色四角がそれです。リーフにページ順はないものの、おおまかな分類を行う際に文字だけではなく色彩とセットで表現します。この作品では、紺は世界のニュース、緑は変形切手、紫は特殊な技術、赤(マゼンダ)はトピックスの4分類を設定したことを表現しています。
 実際のリーフでは、この色彩の「面」と「線」を使っています。遠目で眺めてみて視覚的ノイズ(視覚的な騒音)にならない程度の面の面積、線の太さを調整するには、若干のセンスが必要かと思います。

4 書体の工夫
 これも一般の切手展作品ではやってはいけないことのひとつです。色彩もそうなんですが、切手を見せるのが主目的なので、それ以外はなるべく抑制すべきものですが、これまた私にとってはどうでもいいこと(をいをい!)。丸ゴシックや角ゴシックなどいろいろ使いました。見た目が華やかじゃないとつまんないじゃん!ってなもんです。ただし、スタンプショウはかたは子供さん向けの展示会ではないので、見出し以外は明朝体で統一しました。丸文字とかも使ってもいいんですが、やはり展示する「場」をよく考えないといけません。

5 その他
 2004年の新発行券種のみに限ったのですが、自己主張の強い切手が年々増えているため、1リーフ中の切手の点数自体を少なめにしています。余白があるだけ目一杯並べることも物理的には可能ですけれど、私は「チンドン屋が過ぎる」と判断しました。また、色彩を多用したことが、自己主張の強過ぎる切手群を、逆に抑制してくれているようにも思います。
 なお、第11リーフと13リーフは実際の作品では切手の向きが90度異なっています。htmlヴァージョンのみ正位にしてあります。

 この作品はスタンプショウはかた'04終了後に解体する予定です。が、ウチの展覧会でも展示したいとのご要望があれば、イベントの規模を問わず、どこにでもレンタルいたします。ご希望の方はメールでご連絡ください。

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