May 11, 2008

第3のマーク「赤水晶」

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 世の中の様々なトピックが、切手上にどのように反映されているかを常に注意しておくことも重要です・・・って、何かこ難しそうだぞ(笑)。簡単に言いますと雑学です。例えば、カラー柔道着が世界標準として正式に認められた日をきちんとふまえた上で、柔道図案の切手を見ると色々なことがらが見えてくるのです。主要な大会では対戦する両者とも白柔道着ということはなくなったので、認定後の発行券種でそれがあれば(実は既にありますが)図案ミスの疑いがあるとか、逆に認定前にカラー柔道着図案の切手が発行されていたら、その国は推進派だったのではないか?とか、まあそういうことがらです。
 今回は赤十字、赤新月に続く第3のマーク「赤水晶」図案切手のことです。ご存知の通り、いわゆる赤十字マークは中世の十字軍を連想させるものとしてイスラム教の国々を中心に忌み嫌われ、かわりに赤新月マークが用いられています。さらにキリスト教でもイスラム教でもない国はその両方ともを否定せざるを得ず、紆余曲折の末に赤水晶(Red Crystal)が第3のマークとして定められました。正確には2005年12月8日の国際赤十字締約国会議で決定し、2007年1月14日にジュネーブ条約の第3追加議定書が発効して正式に追加されました。
 実際に赤水晶マークを要求していたのはイスラエルでして、さっそく記念切手でも発行するかと思っていたのですが現時点に至るまでその兆しも何もありません。赤水晶マーク図案切手の第1号はどこかと注意深く観察していましたが、図のクロアチア以外に発見できないままちょうど1年が経過し、おそらく本券が世界初であろうと確信するに至りましたのでここに発表する次第です。
 バリバリのローマ・カトリック教国のクロアチアが第1号というのも妙な感じもしますが、さりながらなんと第1号にふさわしい図案ではありませんか。赤十字、赤新月、赤水晶の各マークの国際承認年が付記されているので、この1枚で歴史がわかるという親切さ。発行当時、未使用単片が高くても約150円そこそこでしたので今でも入手は容易でしょう(たぶん)。
 なお、本券は印面に記されている2007年5月8日(発行日)から15日までの8日間にわたる強制貼付切手のようです。実逓カバーで確認したいところですが、残念ながら日本では入手困難でいまだに成しえていません。

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May 05, 2008

ここにもハゲがいる

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 昨日の5月4日までずっと仕事でゴールデンウィークとは無縁な生活をしていました。打設したコンクリートの塊を左足に落っことして危うく骨折しかかるし参るなー。やっと今日5月5日と明日の2日間だけお休みできることになり、やたら寝たり食ったり原稿書いたりしています。
 郵趣2月号の担当記事で、2007年にポーランドが発行した「世界郵便の日」切手に、日本の郵便印と間違えて南極観測船しらせの船内無線局事務印が図案に登場していることをご紹介しました。そもそも、世界郵便の日自体が1969年の第16回UPU東京大会議で制定されたものなのに、何の因果か2007年のそれにはポーランドに続き、もうひとつ怪しげなジャポニカ切手が発行されたことを確認しました。それが上図のスリランカの「世界郵便の日2007」です。
 世界地図と郵便に関わる世界各地の人々のイラストが描かれていますが、右上の男女がどうも日本人っぽいですな。スリランカと言えば日本との関係もそんなに縁遠いわけでもないはずですが、作図の際に参考にした資料が大正〜昭和初期の古い文献または写真ではないかと疑われます。女性の髪形や袖口に赤い色の下衣が見える服装から堅気ではない職業の風を思わせます。さらに男性はハゲ頭の中年の人足姿で、これでは色町の商売女と贔屓の車夫(人力車の車引き)ではありませんか。そんなコンビが世界各国をEMSのネットワークで結び合うわけがないって。
 イイダバシくんが自身のブログで「ヒゲとハゲ」を収集していることを宣言しています。ハゲはレーニンだけではないよ、ここにもいましたよ、典型的な日本のハゲオヤジが。政治家やスポーツマン、偉人の類以外の一般人の人物像でハゲを登場させるなんて、およそ日本に限らずかなりレアだと思うんですけど。だからどうだというわけでもないハゲちゃびん切手を集めよう!・・・やっぱりやめておこう!。

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April 29, 2008

北京オリンピック

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 聖火リレーにまつわるお騒がせニュースがいろいろと報じられていますが、私のところにも北京オリンピック関連アイテムが届きました。上図はマン島が4月21日に発行した北京オリンピック記念切手の一種です。この1枚を見ただけでピンときた貴方はたいへんすばらしい!。

 確かに今年の干支は子年ですが、オリンピックと直接関係はありませんね。呪術の世界観が生きていた古代中国ならまだしも、現代ではあたかも宗教のように干支が生活の隅々にまで敷衍しているかのような意味と有効性を持ち続けているわけではありません。異文化を大切にしようというマン島郵政の気持ちは理解できるものの、オリンピックの記念切手に干支は変です。やはり何かの思い違いです。
 また、印面下部に波形の五輪色をアレンジしているのもどうでしょう。デザイン的に特に優れた効果を発揮しているようにも見えませんし、むしろなぜ普通の五輪マークを使わなかったのかが気になります。
 そしてうっかり見落としそうなのが額面です。よーっく考えてみてくださいね、たったの1ペンスの記念切手なのですよ。日本で言えば最低額面券種の前島密の1円切手と同じと思ってください。交換レートを考慮したとしても秋田犬の2円切手とほぼ同額です。この意味は全4種を納めた小型シートを見れば、おおよその察しがつきます。

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 向かって左から1p、2p、3pそして94pという額面構成です。そうです、額面数字でワン・ツー・スリーを表現したかったに違いありません。94pはヨーロッパ宛航空便40〜60gまでの料金ですが、さほど頻繁に必要とされる券種ではありませんので、ここはやはり額面合計でぴったり1ポンドにしたかっただけのことかと類推されます。
 さらにさらに、公式FDCの消印はなんと金箔押しです。箔押しによる郵便消印は前例がない訳ではありませんが珍しいことには変りはありません。下図に箔押し消印の部分拡大図も添えておきます。金箔切手を集めている方ならなおさら話のタネにお薦めです。

 どうでしょう、相当オモシロ・タノシイ切手だと私は思うのですが。

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April 27, 2008

美しき謎の抽象

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 美しい曲線で構成された斬新なデザイン切手、これが最初に世に出たのが1967年(昭和42年)と知り、たいへん驚いたものです。しかも発行はアフリカのマラウイ、券種は不足料切手という、およそデザインとは縁のなさそうな出自です。宗主国イギリスをも巻き込んだ地下資源を巡る利権争いに明け暮れ、独立は果たしたものの、いまだに最貧国のひとつにとどまっているマラウイに、どうしてこのような美しい切手が生まれたのでしょう。
 本業絡みもあってコンピュータ・グラフィックス(CG)によるデザイン切手も注意しています。今でこそ切手デザインの現場にPCが使われることが当たり前になりましたが、1980年代後半でさえPC自体のハードの脆弱さから、それほど複雑なことはできませんでした。1970年代に至ってはドット絵や荒目モザイク画像に代表されるような「いかにもコンピュータで描きました」的なプリミティブなアートが関の山でした。にもかかわらず、本件はそれ以前の1960年代のアイテムですし、おそらくCGではないとは思いますので、現代にも通用する卓越した美を手描きで作り出した手腕には驚かない方が無理と言うものです。その後も額面変更などを重ねながらも曲線のデザインはそのまま、1980年代まで同一図案切手の発行が継続されました。不足料切手という裏方的存在の券種であったことが、かえって息の長いデザインを続けることができたのかもしれません。上図も1971年の改版5種のうちの1枚です。
 旧宗主国イギリスの協力なくしては考えられない切手です。ですが、詳しい事情がほとんど何もわかっていません。気をつけてはいるものの、実逓使用例もまったく見たことがありません。ぜひとも解明したい謎の切手のひとつです。

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April 20, 2008

ガーナのデノミ

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 2007年7月3日、ガーナがゼロを4つも取る1/1万のデノミを実施しました。切手上の表記変更についてほぼ概要が見えてきましたのでまとめておきます。
 旧10,000セディ=新1ガーナセディ(GHC)です。これは日本円にして約106円です。また、補助通貨はガーナペセワ(Gp)と言い、新1ガーナセディ=新100ガーナペセワです。上図が新通貨単位表記切手の代表例で、「農業開発銀行」4種より左が90Gp、右がGHC1額面です。
 通貨単位表記の変更が行われると、郵趣面での常としてファイナルおよびファースト・イシューの確認が必要になります。ですが、これがなかなかの難物で、特定の1種もしくは1件に絞り込むことはできませんでした。同国もまた切手代理発行エージェントに業務委託していまして、デノミ実施後の9月15日付の記念切手類が全部で18件もあり、しかも新旧通貨が入り交じっていたからです。よって以下にその全リストを掲げて記録といたします。

【旧通貨表示】
・独立50年:1種
・ベネディクト16世誕生80年:1種
・民族衣装:5種
・ガーナの鉱業:5種
・織物のデザイン:6種
・ガーナの著名人:8種
・イヌ:4種+小型シート1種
・ネコ:4種+小型シート1種
・ラン:4種+小型シート1種
・鳥:4種+小型シート1種
・アブリ植物園:5種+連刷シート(6種)1種
・カカオ産業:5種+連刷シート(6種)1種
※以上合計、12件/単片52種、小型シート4種、連刷シート(6種)2種

【新通貨表示】
・航空会社:2種
・農業開発銀行50年:4種
・商業銀行:4種
・州保険:5種
・建造物:5種
・大統領:9種+小型シート1種
※以上合計、6件/29種、小型シート1種

 これらの中で特筆すべきは「ガーナの鉱業」5種です。精錬した金塊を手にした女性を描くC7.500切手は、経済状況の不安定、貧富の差、いわゆるアフリカ問題等々を皮肉的に象徴しているようにも思えますね。インフレーション関係のテーマ収集をなさっている方々はどうぞご留意ください。
 なお、当初は7月1日にデノミ実施を予定していたそうですが、当日がガーナ共和国独立50周年のまさにその記念日だったうえに日曜日とも重なったために3日にスライドされたそうです。

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